「んー、結構食べたなぁ」

未成年故アルコールを入れられないのが残念だったが、それでもノンアルコールのフレッシュジュースは日本で口にするものよりもよほど濃厚で飲む価値のあるものだった。
しばらく何もする気力がなくて部屋のベッドに寝転がる。

「おい、お前その格好で見えるからちゃんとしろ」

足を広げた訳ではないが、寝転がった好きにスカートがめくれ上がって中が見えてしまったらしい。

「赤池君の、えっち」

スカートをなで下ろして笑いながら言うと、枕が飛んできて顔面にヒットした。

「お前が勝手に見せてるんだろ。ったく。二回も見せられたこっちの身にもなれ」
「ふふ。もっと見たい?」
「そんなわけあるか、バカ」
「なんだよ~、別にいいじゃん、照れ屋さんだなぁ」

ようやくこの身体にも慣れてきて、自分も冗談を言う精神的余裕が出てきたらしい。
枕を抱きしめてうつ伏せに寝そべりながら、そばに立っている章三を見つめると、章三の頬が赤くなった。

「・・・そんなに見せたいなら、見てやる」
「そんなこと言って、目、そらしてるくせに~」
「なっ、べ、別にお前の下着ぐらい、何ともない」
「ほんとに?じゃあ、いいよ、見て」

もちろん本気なわけではなく、枕の次に今度は何が飛んでくるやらと思いながら、笑って仰向けに寝転がり、両手を広げる。
それをちらっと見た章三は、乱暴に託生の腰のあたりに両膝をついてスカートの裾に手を掛けてきた。

予想外の行動に、ぎょっとする。あわてて両手で裾を押さえた。
腿のきわどいあたりで二人の両手が押し合いへし合いする。

「ちょっと待った!ほ、ほんとに見るの!?」
「お前が見て良いって言ったんだろうが。じっくり見て、思う存分笑ってやる。さあ見せろ」
「ちょっ、ごめん!うそうそ、今の冗談だから、まって」
「今更聞けるか!いいから見せろよ!」
「や、待って、ごめんって」

意地になった章三がスカートをわし掴んでぐいぐい引き上げるので、託生の力ではかなわず、めくれ上がってしまった。

「あ・・・」

託生の華奢な腰を包んだサックスの下着が、章三の目にはっきりと映った。きわどいところまで素肌が透けたレース。
二人の動きが止まり、章三がそこを凝視している。

「や、だ・・・赤池くん」

章三はぱっと手を離すと託生に背を向けてベッドに腰かけた。

「もう悪ふざけはいいから、先風呂入ってこいよ、疲れただろ」
「・・・あ、うん」

何となく、じゃれ合っていた冗談の雰囲気が別の危険な何かに変化しそうで、そうなる前に託生は立ち上がった。

「ごめん、じゃ、先入らせてもらうね」
「ああ。服、向こうで脱げよ」
「あ、当たり前・・・」

章三は向こうを向いたまま、振り向かない。
いそいそとバスルームに走りながら、この恥ずかしさはなんだろう、と釈然としない気持ちでいっぱいだった。
シャワーを浴びながら、ベッドにまだ腰かけているはずの章三の気配がなぜか気になって仕方がない。



その夜は、二人とも何となく落ち着かないまま、隣合わせのベッドで何度も寝返りをうつはめになった。





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このお話はギイタクです(のはず)。
章タクか?ってぐらいの展開ですが、ちゃんとギイタク(になる)予定です。
いろいろ紛らわしくてすみません。でも友達以上恋人未満っぽい初々しい二人って見てていいなぁって思います。
それから・・・この先なんですが、いや、まだもうちょっと先の話なんですが、自分の考えている展開だと
このまま載せるのに躊躇しています。ということで、もしかしたら、掲載方法をそのうち(まだ先ですけど)
変えるかもしれません。予めご了承いただけますと幸いです。


Monthly Taskにつきまして、拍手ありがとうございました。
また、しのさま、ちーさま、みぃさま、ラッキーさま、コメントありがとうございました!
後篇も早めにお披露目したいと思ってます~。

 非公開メッセージもありがとうございました!
(4/4 12:12 イニシャル”M”の方)
ありがとうございます。無事に見つけることが出来ましたヽ(゚∀゚)ノ。
すごい、イメージぴったりで、びっくりしました。そうなんです、こういう感じなんです!!
真っ直ぐでサラサラの長い黒髪、白肌、極めつけにセーラー服・・・たまりません!ヾ(´∀`*)ノ 
まさに正義だ(笑)
私の中で、よりイメージがはっきりしました。教えてくださって、ありがとうございました。
 
(4/4 22:03 イニシャル”K”の方)
百合ギイタクのギイ・・・いたずらしそうですよね~(笑)内心これでも抑え気味なんだぞ、とか欲求不満なんだろうなぁ ノ゚Д゚)。
生理中ってホルモンの影響で気分も不安定なんですよね。そんな時こそリラックスですが・・・ギイがいたらリラックスどころかゆっくり寝かせてもらえないタクミちゃん。
当ブログのお話でリラックスしていただけるのであれば、本当に嬉しいです!生理痛薬のお供に是非!(笑)
そして例のお話、お相手は別でも~ということで、ありがとうございます(*´∀`*)。
まだどこで発表するかなども決めてないのですが、かなり挑戦的な内容にはしたいです。
まとまったらぽつぽつ書いていけたらなぁと思っております(ΦωΦ)